覚えのある悲しみ
思春期の頃、大人から疎まれて、頭に来たことありませんでしたか?
小さい頃は、友だちとワイワイ話しながら歩いていると、人からニコニコ「かわいいね〜」なんて言われたのに。
同じことを大きな体ですると、途端に迷惑そうな顔をされたりして。。。
なんでだよ、って思いますよね。
意識は子どものままなのに、毎日毎日、勝手に体が大きくなって。
声が変わり、胸も大きくなったりすれば、急に冷たい大人の世界に仲間入りさせられて。
しかも、一番下っ端のような扱い。。。
「もう○歳なんだからいい加減に○○しなさい」とか、「○歳でそんな風に泣いたら恥ずかしいよ」なんて叱られたりして。
「しっかりしろ」「これからのことを考えろ」なんて、圧倒されるようなことを迫られて。
どうして人は、子どもだって大人だって、同じように愛の眼差しを注ぐことができないのでしょうね。
そりゃあ反抗もしたくなりますよね。そりゃあ「しらねーよ!」「なんでだよ!」って言いたくなりますよね。
若者の間で、怒りや悲しみがテーマの曲が流行りがちなのにも納得します。
なんだか泣きたくなってしまいますよね。。。
そう、この悲しみ。
もう若いとは呼べなくなっていくことを受け入れていく、更年期の気持ちと似ていると思いませんか。
好きだった服が似合わなくなったり、だんだん人からの扱いが変わったりして。
「しらねーよ!」「なんでだよ!」って、今回もまた言いたくなりますね。
でも、一度経験しているのだから、大丈夫。きっとこの悲しみは、思春期のそれより上手に乗り越えられます。
とはいえ、成熟期にキラキラの時を過ごした人には、きっときついのでしょう。
私のような普通で、特に注目もされてこなかった女性は(わはは)、実は年を重ねることが、ちょっぴり切なくも楽しみだったりするのですが...。女優さんですか?というくらいに美しい知り合いは、
「昔は歩くだけで振り向かれたり、声をかけられたりして、外を歩くのって面倒くさいって思っていたのよ。でも、今は誰からも振り向かれることもなければ、声をかけられたと思えば道案内。悲しいわね。」
なんて言っていました。(綾小路きみまろさんの漫談に出来そうなエピソードだと思ったことはここだけの秘密です。)
悲しいのは、それだけ私が楽しい時間を過ごしたと言うことだ。
そう、悲しい気持ちを慈しむことができたら、こちらのものですね。
そして、年上の、憧れの人を見つけるといいですよ。
今の私のアイドルは、島田順子さん。どうしてあんなにかっこよく美しいのでしょう。白髪のまとめ髪がシックで、着こなしも、ライフスタイルも、もう素敵でたまらない!!!
世間に目を向けると心が荒むのなら、美しい先輩方に目を向けましょう。
世間の目が厳しいなら、せめて私たちは、優しい愛の人でありましょう。
世間だって、そのうち同じことを味わうのです。物質世界に生きている限り、古くならないものはありませんから。
私たちは、強く意図して楽しみましょう。
(強く意図しないと、私も容易に悲しみに持っていかれそうになりますが。なんでこんなに忘れっぽいんだろうとか・・・ははは。)
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