嫌なことのおかげ様
更年期は、ストレスに対して過敏になることが知られています。
女性ホルモンも、男性ホルモンも。これまで、成熟期の女性と男性の心身を安定させて来たのですから、それらが減っていくことで、精神が敏感になるのは仕方がないことです。
それを知らずに、自分は昔と何も変わらないという意識でいると、ちょっとしたことで深く落ち込んだり、怒りが収まらなくなったり、体調にまで影響が出ることに、「一体どうしてしまったのだろう」「こんなはずじゃないのに」「自分ではないみたい。自分を取り戻したい。」などと、深くショックを受けるかもしれません。
私の星読みの先生は、よく「知ったら終い」とおっしゃいます。なぜこんなことになるのか、原因を知ってしまえば、その要素を消したり、再び同じことが起こらぬよう事前に察知して防ぐことができるというのです。
「今は、少しのことでも過敏に反応してしまう時期だ」
知ってしまえば、こちらのもの。過剰反応を防ぐことができます。
さて、嫌なことが起きたとき、私もつい、「自分の何が悪かったんだろうと」考えます。子どもの頃から聞かされてきた昔話には、悪いことをするから悪いことが起きるというテーマの話が多いですし、因果応報とか、「傲り高ぶるもの久しからず」とか、色んなことを家庭でも学校でもテレビでも、刷り込まれ続けて来ていますものね、私たち。
でも、嫌なことは、自然と起こるものなのです。
純粋に咲いているだけの花だって、踏みつけられたり、子どもに摘まれたり、ひどい天気で枯れてしまったりするのですから、どんなに言葉や心、行動が美しい人にだって、嫌なことは普通に起こるのです。嫌なことを、自分のせいにして、落ち込まなくて良いのです。
「あなたの内側の現れです」とか、言う人いますよね。自称ヒーラーだったりしてね。
救いを求める人に、わざわざ罪の意識を抱かせるようなことを言って、全然癒していないじゃん!なんて私はつっこみいれたくなってしまうんですけれども。
神様は、怒って罰を与えるためではなく、何かを見せつける為でもなく、気づきを促す為にいろいろなことを起こすのだと私は思います。
肉体レベルでは辛くても、魂レベルでは、きっと私たちは、神様からの贈り物に喜びを感じているはずです。人間は、感情が動くことで成長していく生き物なのですから。
飲み込まれないためには、賢く思考を選ぶことです。
病気になると、「今を生きている」ということに、うんと意識的になりますよね。
誰かに裏切られたら、その人の知らなかった姿を初めて見ることができます。
ケガをすると、当たり前に過ごせていた日常がとてもありがたく思えますし。
嫌なことを言われて抱く怒りは、そこから離れる為の力になります。
そんな風に、気持ちが揺れた時には、「嫌なことのおかげさま」に目を向けていきましょう。
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